Archive for 6月, 2007

グルジアってどこだ?

金曜日, 6月 1st, 2007

今日はアテネでイオセリアーニ。『田園詩』はDVD化もされていないし、この前の特集にも入っていない作品とあって、事前に仕事も休みをとって、満を持しての鑑賞。これぞイオセリアーニ!と、観ていて顔が自然とほころんでしまう場面がたくさん。子供も動物も老人も、そして怒るおばさんも、すべてがいとおしいく見えるのは、イオセリアーニ作品でだけである。万歳。
そういえば、『ザメッティ』の監督もグルジア出身なんだそう。グルジアも時代が変わったものだ、なのだ。
初子の原作を読む。
タナダユキ監督『赤い文化住宅の初子』の原作なのだけど、職場のコが映画も観てないのにたまたま最近買いましたと持っていて、借りたのだった。うーん。映画と漫画と似たり寄ったりのできばえ。どっちの方がいいとかは、どうも判断できない。山下敦弘の世界と似ている気もする。薄幸な登場人物たちの哀愁とか情景とかだけだろうか。不幸すぎて滑稽、という設定は、まさに山下作品の真骨頂のような気もするけど、次回作『天然コケッコー』なんかは幸せいっぱいな気もする。タナダさんは、脚本を向井康介に頼んでみるとか、監督に専念して一度撮ってみた作品も観てみたい気もする。
似ているといえば、山下作品はもしかしたら相米作品とつながる部分があるのでは、と、相米特集を観ながら考えた。が、すべての映画に関して、相米映画と並べて考えてしまう癖があるので、似ているかといえばそうでもないような。
今回の相米特集を観ての改めての発見といえば、三浦友和はいい俳優だなあと思ったこと。
あれ、そういえば、三浦さんは山下作品『松ヶ根~』にも出演していた。あの父親のキャラは、相米作品『台風クラブ』のダメ先生とも『あ、春』のダメ義兄にも似ているような。これはリスペクトなのか?
気もする気もする気もする・・・と、今日もしょうもないこと考えすぎて、気がついたら和田掘公園。スーパーで買った78円のコッペパンをベンチに座って食ってたら、知らない犬に飛びつかれてパンを奪われた。例の植込みには、まだ野生のにわとりと野良猫、仲良く共存してましたほ。ほら、やっぱり世界は平和。
 
『田園詩』★★★★★・・・イオセリアーニの映画を観ている時間は、世界はほんとうはどこも平和なんじゃないかとどっぷり勘違いできる。ぼんやり幸せ気分になれる。毎日イオセリアーニの映画を観ていられたらいいのに!  
※大阪市のキッコさまよりのリクエストにより、再び映画鑑賞メモは星取にすることにしました。

土本典昭と出会おう!

火曜日, 6月 5th, 2007

忍者メンバーが仕事で関わっております映画。よろしくお願いします。
■『映画は生きものの記録である 土本典昭の仕事』
ユーロスペースにてモーニング公開中。。。
毎週土曜日には、なんとドキュメンタリ映画の巨匠・土本典昭監督のトークがあります。毎週ですよ!
生でお話を聞けるというのは非常に貴重な機会だとか。
この機会にぜひご来場下さい。

アピッチャッポン・ウィーラセタクン監督特集:smt

火曜日, 6月 5th, 2007

日本でも高い評価を聞くのになかなか劇場公開が決まらないタイのアピッチャッポン・ウィーラセタクン監督の特集上映が仙台で開催。どれもこの機会に観たらいいと思います。わたしも観たい。
■せんだいメディアテーク月例上映会
2007年6月23日(土)・24日(日)
・・・しかし、アピチャッポンもジャ・ジャンクーと同じ70年生まれ。日本では中原昌也と、うちの忍者社長も70年生まれ。

映画美学校セレクション:ユーロスペース

火曜日, 6月 5th, 2007

なつかしや、忍者上映会でもお世話になった瀬々敬久監督の『ユダ』をはじめ、ガタヤマ映画祭常連の佐藤真監督『SELF AND OTHERS』や、『どろろ』の塩田明彦監督の初期作品『どこまでもいこう』など、いわゆる映画美学校で講師を務める監督たちの美学校が関わった作品と、美学校出身監督らの作品を特集して上映するという“映画美学校セレクション”。これまたなつかしい“刑事まつりシリーズ”の1本まで入っている!それぞれ1回ずつの上映なので、計画的に観ないと見逃します。
■ユーロスーぺス 2007年6月16日(土)-29日(日)レイトショー公開
個人的に観ようと思っているのは、以前から観たかった瀬々監督の『My Sweet Planet』とか、『恋するマドリ』の大九明子監督『意外と死なない』とか、今年のチョンジュ映画祭のコンペに入っていた植岡喜晴監督『ルック・オブ・ラブ』とか。

ばんざい

木曜日, 6月 7th, 2007

「有閑マダム」は「勇敢マダム」だと思っていたし、「汚職事件」は「お食事券」だと思っていた。たぶん中学生くらいまでは。
映画『魂萌え!』は、今年のわたしの新作ベスト3に入る、とても楽しめた映画だった。中央線にゆられてハンドバックの中にげろを吐く風吹ジュンの、不似合いなきれい色のスカートをひらめかせてバタバタとおばさん歩きする風吹ジュンの、まるで少女のような無邪気さにとってもやられてしまったのだった。
で、原作の桐野夏生の小説の方をつらつらと読んでいて、「有閑マダム」という活字が目に入ってきて、いやあ有閑でも勇敢でもいいではないかと思ってしまったのだった。
マダムはいろんな意味で勇敢である。
悪く言えば、怖いものなし。
年をとるとどんどん怖いものがなくなる、と幼少期から勝手な大人たちに囲まれて育った私はいつの間にやら自然に学んで、年をとるのはとても楽しみだった。実際、人生は30歳からだと思っている。今でも。さすがに「魂萌え!」の世界までは飛躍しないまでも、大人なりの煩わしさはあるものの、大人なりのいい加減さでどうにか乗り切って、平然と生きているので、よくドラマとかである「あの頃にもどりたい」願望なんかはまるでない。
振り返る人生、という性格ではないらしい自分。良くも悪くも。
昼のNHKの河瀬直美「スタジオパークからこんにちわ」を見て、もやもやする。
夕方、『監督・ばんざい!』鑑賞。
思わず劇場がガラガラでびっくり。汗かいてかけつけたのになあ、なによりお客が少ないとはどういうことだ!?・・・ま、そういうことなのかとしんみりしながら開場時間までをぼんやり過ごす。
が、しかし。
『監督・ばんざい!』も、カンヌ映画祭制作の短編も、素晴らしい映画で、観終わった帰り道は充実感でいっぱいに。お客が少ないことがどうしたっ!これからじゃぼけ!
忍者ウェブを見てくれてる方はきっと『監督・ばんざい!』を劇場で観てくれていることを信じています。
なんかね、映画にメッセージとか泣けるとか感動できるとか意味がわかるとかわからないとか新鮮さとか、そんなんバカヤロウだと思うのですけど。自分がなにかを感じたらそれでいい。おもしろいと、なにかひっかかるものがあればそれでいい、と思う。
人を泣かせるなんて、結構簡単なことなんだよね。
しかし、これは大人の映画なのかもしれない、とも思う。こういう映画をしらっと観れる大人になれてほんと良かった。
バイトが遅番続きで、きちんとした食事が欠けていた近頃。「魂萌え!」並みに家庭不和に悩んだりして、精神的にもめいっていたりしたのが、今日の『監督・ばんざい!』鑑賞で、すべてゴハサンになった。はりきって夕飯を作ったけど、茹でイカの酢味噌和えとかツナとセロリのサラダとか豚バラの炒め物とかししゃもとか、どーも酒飲み肴メニューになってしまって、結論、酒が進む。
なにが、どこが、いいとも今は説明つかないけれど、もう一度金払って観てもいいなと思えるほど、『監督・ばんざい!』、おもしろかったでした。
でもね、昼ドラの「麗しき鬼」は、同じくらいおもしろい。
 
『にっぽん昆虫記』★★★
『人類学入門』★★★
『監督・ばんざい!』★★★

山形国際ドキュメンタリー映画祭:コンペ発表

土曜日, 6月 16th, 2007

早くも今年の山形国際ドキュメンタリー映画祭のコンペ作品が発表になりました。あらま、ここにも世界の河瀬!
■山形国際ドキュメンタリー映画祭2007
個人的注目は、『鉄西区』のワン・ビン監督の作品。常連リティー・パニュも入ってます。
ちなみに、河瀬作品『垂乳女(たらちめ)』は明日から東京で特別上映あり。
■シネマ・アンジェリカ
うわさの河瀬さんご本人のリアル出産映画です。体験型、だって出産しながらも妊婦の手にはなんとカメラが!こりゃ合成か?!と疑う脅威の映像なのです。それを目撃するだけでも見る価値あり。東京在住の方はこの機会に観ておいたらどうでしょう。東北のみなさんはガタヤマ映画祭でご覧いただけますおほほー。

デジタル・ゴダール:爆音上映

日曜日, 6月 17th, 2007

「デジタル・ゴダール」というフレーズが胸きゅんですねなんだか。
■吉祥寺バウスシアター
■boid
爆音は最近ますます人気企画になってしまっているようで、連日満席位でまわっているとのうわさ。んなもんで、足は遠のくばかりです。吉祥寺まで行って入れなかったら悲しいもんなー。

ボランティア・スタッフ募集中:ドキ山

日曜日, 6月 17th, 2007

今年はコンペ発表もボラ説明会も、すこ~し早めのガタヤマ映画祭。
■yidff
みんなでこぞって応募しよう!・・・「遠隔地の方はご相談下さい」とあるけど、東京でも説明会あったらいいのにね。あれ?あるのか?全国のシネフィル志望の学生や若者を大いに巻き込んで、ガタヤマ映画祭を盛り上げていきたいものです。三度の飯より映画が好きな方には、映画を観ても本を読んでも、それだけでは得られない、映画との向き合い方とかそういうものが、世界の映画作家が集う現場でうろうろしているだけでちょっとわかった気になってしまう、なんとも有難い経験になるはずです。映画館でアルバイトもいいけれど、映画祭への参加はこれは別格ですよ。頭でっかちのうんちくだけの映画ファンになってしまうまえに、若者よ!とりあえずガタヤマに集結せよ!
・・・というわたしも、まだ申し込んではいないけどね。
*写真は、前回の映画祭にて『世界』上映直後に、蓮實重彦さんがジャ・ジャンクー監督に感動を伝えている現場。ああ、あの握手の風景は感動的だったなあ。

明るい未来について

日曜日, 6月 17th, 2007

同居人が買ってきたセネガル音楽のCDにはまっている。キューバ音楽に似ている気がするのだけど、そういえば海を挟んでお隣だったりするので、それが何か関係が?!・・・ないかもしれないけど、ま、なんだかいいですよセネガル音楽。
深夜のテレビ番組を見ていたら素人のいわゆるアキバ系おたくの男の子が「男の子は30歳まで童貞を守ったら魔法が使えるようになるんですよ」と発言。最近もっとも心を打たれたひとことである。
写真はそんなおたく君にもおすすめの漫画本とか美術品があることが売りのラブホテル。全室二間続きの和室造りだそうです。円山町通り抜け中に発見。
そういえば、ユーロスペースのうら隣のラブホテルの名前は「ルミエール」!
さて。
バイト先には大学生がいて、ただ今就職活動に向けて前向きエネルギーみなぎる3年生。再びバブルがやってくるとうそぶいた政府の発表とかよそに、いいとこに就職できるのはやっぱり新卒者だけだというわけで、大学でも「今頑張れば間違いのない将来が君たちにはある!」とばかりに、新卒での就職を大いに進めていて、あまりにいいことばかり言われるので逆に不安だと、その子は言う。逆に、新卒逃したら先はないということで、方や就活していない院2年の子は、「卒業してもフリーターでいいです、まちわびさんたちの仲間入りってことで」とのんきにいってみせる。と、その大学3年生の子は、「就職しないなら大学卒業したらだめですよ、新卒じゃないとまずいですって。他の学校に入りなおすとか・・・」とお説教。うーん。確かに、今なら新卒者はもれなく優良企業えらび放題だという現状は幸せな気もするし、しかし、そうはいっても本当に間違いのない企業なんてないしだったらその時にやりたいことをやりながら食いつなぐバイトで暮らしたいという気もよくわかるし。ま、いえるのは、若さゆえに将来に前向きな勘違いを持って就職活動しておかないと、ある程度歳をとっていいことばかりじゃない社会人生活について見聞きしてしまった後ではそうもいかなくなるという、その分かれ道が、大学3年生と院2年生の違いなのかなと、思ったりした。
ま、なんだか自分にとってはこのたぐいの迷いは、遠い昔のことのようで、新鮮でおもしろく話を聞いている。若さってすばらしい、迷える余裕があるって素晴らしい、選択肢があってうらやましい。
また、おもろいのは、今の若い子の間で結婚願望が熱いらしい。みんな結婚して専業主婦になりたい女の子が増えているらしい。結婚式を挙げたい人も増えているというのは、これはやっぱり紀香の影響か?
つい最近電車でとなりに座ったOLが、「紀香魂」という本をかなり怖い顔で読んでいたしね。
少子化問題もこれで緩和されていくかも。
山下達郎も今日のラヂオで「自分のまわりのスタッフの30代40代の女性陣はみんな独身ですよ、どうりで少子化なんて問題も出てくるわけです・・・」と発言していたけど、頼もしい若者たちがあとを担ってますからもう心配いらないですよ達郎さん。
はまっている昼ドラ「麗しき鬼」でも、種なしだとか人工授精だとか血のつながりだとか同性愛だとか入り乱れていて大変なことになっているし。
よくわからないけど、就職難とか少子化とか、わたしたちやちょっと上の世代の大人たちが乱してしまった世の中は、あとの世代が正していってくれるみたいだって、なんだかそんな希望でもないけど、勝手な安心感を持っている今日この頃である。

アキバ2.0

月曜日, 6月 18th, 2007

童貞を守れない男に何が守れるんだ!、とテレビで“アキバ2.0”のメンバーという人が叫んでいたけど。
例の深夜番組の翌週の放送によると、「50歳まで童貞を守ると大魔法使いになれる」ことが判明。もうこうなったら守るしかないでしょ童貞。
ってことでー。
 
『還ってきた男』★★★★・・・戦中なのにこんな滑稽な映画、いいのでしょうか?
『濡れた逢いびき』★★★・・・変な映画。
『二階の他人』★★★・・・TBSの日曜劇場的なお話。普通におもしろいけど映画っぽくない気も。
『愛と希望の街』★★★★・・・河瀬直美も意識する(笑)“世界の大島”デビュー作。さすがです。
『恋人たちは濡れた』★★★★★・・・絵沢萌子のぶりぶりな演技にニンマリ。可笑しさ哀しさてんこもり。
『もっとしなやかに もっとしたたかに』★★・・・意外に普通の映画で拍子抜け。
昨年下北でも見逃した神代映画『恋人~』を観られてしあわせ。田中登『マル秘女郎責め地獄』でほれてしまった中川梨絵にまたもや魅せられる。また新作なしの一週間。今週は新作観ますよなにかしら。

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