ここはよしわら。吉原神社。いわずと知れた、あの吉原にある、神社。『サユリ』とか吉原モノ映画にもたびたび存在が出てくるので、一度は行ってみたいなあと思ってはいたけれど、今日はたまたま向島百花園に満開の萩の花を見に行こうかと出かけて、帰り道にせっかくだからあたりをうろうろしようと歩き回った結果、たどり着いただけのことなのだった。
コンビニで「吉原にいきたいのですけど、」と、とぼけて道を聞く。店長らしきおじさん、やや動揺気味に道を教えてくれる。花街・吉原は、今は単なるソープ街。急なカープを曲がって交番をかすめて、そこから目の前に広がった風景、そこはもう別世界。数え切れないほどの風俗店の看板。軒並み、通りのすべてのお店が風俗店。(と、「喫茶○○」。これは紹介所なのだそう。)右の路地も左の路地も、どこを見ても風俗店。昼間だけど黒服の、わりかし品のよい客引きのおじさんがそれぞれの店頭にひとりずつ立っている。さすがにその光景に、このまま直進していって大丈夫だろうか?と一瞬怯んだけれど、ま、公道だし昼間だしなと思い直し、どきどきしながらもじもじと歩いて通り抜けることにした。
吉原というところは、神社とかしきたりとか縁起担ぎとかそういった古くからの風習などを重んじる土地なのだそうだ。神社では、吉原という街の歴史の解説が録音テープで流れる装置があったり(これ、結構滑稽な仕掛け)、時代と共に移り変わった町並みが絵地図で紹介されていたりする。全盛期の売れっ子さんの年収表とか、業種別(トルコとか芸者置屋とか)の店舗数の時代ごとの変化とか、データ的なものまで掲示してあって、なるほど勉強になる。・・・でも、ここって神社だよね?
そういえば、隅田川河川敷をうろうろするにも、浅草あたりはどきどきするね。あのあたりは青テントの住宅密集地で、どうしてもそちらに目がいってしまうけども、目が合ったらどうしようという緊張感もあり、散歩しているけど気は休まらないというか。目がまま泳ぐ。
吉原には大変興味を持ってしまった。その土地についての歴史など調べてみようかなと思った。いろいろなドラマがあったところだろうな。いまだに怨念渦巻く場所だろうな。昔の監督たちがあそこを舞台にたくさんの映画を作った理由はよくわかる。
そういえば、現代版はなぜ作られないのかな?
時代背景的に面白くないからだろうか?
山谷はなんでああいう街になったんだろうか?
向島からスタートして、隅田川沿い散策、山谷をかすめて吉原経由、最終地点はやっぱり浅草。ぶらり途中下車(というかずっと徒歩)の旅、今日も終点・神谷バーで電気ブランを一杯ひっかけてほろよいで帰宅。
『ロフト』(2005年、黒沢清監督)★★★★
『進め!ジャガーズ 敵前上陸』(68年、前田陽一監督)★★★
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