写真に想い出が寄り添い、想い出に写真が語りかける。そんな一枚の写真から生まれる物語を叙情的に綴ります。
ロウ細工
- ygf
- 投稿日時
- 2005年11月02日 3:52AM
レストランや喫茶店の店頭にあるショーケースを見るのが好きだ。色とりどりに着色されたロウ細工は美味しそうではないのだけれど、スーパーリアリスティックな魅力をビンビン放っている。ツルリとした目玉焼きの表面。固まったコーヒーなどなど。
1997年に福島県立美術館で大「細工」展という企画展があった。
それは根付や模型などの日本のミニチュア・偽物?工芸を振り返り、それらに込められた日本人の美意識や精神を振り返るものだった。少し似ている。だけどちょっと違う。そんなものが美術館に勢ぞろいしていて、子供に返ったみたいに楽しんだ覚えがある。そして、その一角にもロウ細工があった。
たぶんちょっと違うという「ちょっと」が良いのだろう。声帯模写やモノマネタレントにも通じるのかもしれないが、現実とのつかず離れずの違和感がたまらなく魅力的に感じるのだ。
そして私は今日もショーケースの前でぶらぶらして、「あの人はお金がなくて食べたいけれど食べれないからショーケースの前でぶらぶらしているのよあんな大人にはなっちゃだめよ、ひろちゃん」なんて後ろ指をさされるのだ。でも楽しい。
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