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まちわび日記

忍者の金庫番machiwabiの日記。金庫番という一般的には堅めな役割の割には、どんぶりで、それでいて時にナイーブな一面も見せるmachiwabiが綴る酔っ払い日記。


ここは天国

投稿者
machiwabi
投稿日時
2009年11月10日 5:24PM

zaoもの好き高じてZ監督の山形ロケの見学に行ってきた。山形映画祭から帰ってきたばかりなのにね、と思いつつも、ガタヤマ仲間というか忍者仲間がお手伝いすることになっていてなんだか知らんぷりも出来んかなと思って気がついたら山形に行っていたというわけなのだった。

1日目は蔵王の山の中腹にある牧場。朝7:30に集合して、車にエキストラさんを乗せて山の上まで連れて行くのがわれら忍者のお役目。牧場に着くと、紅葉がきれいでとても気持ちのよい場所で思わずテンションあがりまくり。牛がいっぱい!遠くにいるから犬みたい!イワナの放流をしているおじちゃんたちもいて話しかけたりもして、道草しながら山道を登ってゆくと遠く丘の上ではZ組がすでに撮影を始めていた。ひぇー、Z監督が働いている姿をみるのは初めてで緊張する。現場の鬼だと聞いていたので目障りになって怒られたら嫌だなあと思ってびくびくした。雨の予報が濃厚ですべてが巻で進んでいる模様。「エキストラが足りない時のために全身黒い服で来てね、ま、足りると思うけど」と言われていたので一同黒服で紅葉深まる牧場を散歩していたのだけど、「ちょっとそこの人たちも全員入ってぇ~」と叫ばれて、いそいそと土手に下りてエキストラ参加。のどかなピクニック気分が一転、ぴりぴりムードの初映画現場経験が始まり、来てしまったことを少し後悔。怒られるのが苦手なのでああいう空気は耐えられない。緊張感のある場所が苦手なんだよね。映画の現場は人生の中で最も自分に向かない場所のひとつだと深く認識。でもー、大ファンのZ監督の撮影風景を間近で見学できたのだから感謝感激するところなんだよなあという思いもちろんあり、しかし寒さと空腹とで、「今晩はみんなで焼肉だ」とこそこそ話で約束して、時間が過ぎるのをただただ待ちわびるのだった。撮影が終わってエキストラを市内まで送り届けてラーメン食べて「あ、Z組に差し入れせな」と買出しして再び山の宿に向かったらあっという間に日が暮れた。

夜は山形のゴールデン街・花小路にある「焼肉 司」でお疲れ会。牛がいたから肉食いたいという発想はどうかと思ったけれど、肉はうまかったし、チュウハイの焼酎が濃すぎてひどく酔っ払った。一週間後のドキ山東京打ち上げの見どころなど話し合った。焼肉後、「素通りはできない」と山形B級グルメの聖地「蔵王ラーメン」にも寄ったらなんとなぜに大混雑。かろうじて1テーブル空いていて食べたくもなかったけど餃子を頼みビールを飲んだ。おやじ2人は変わらず元気でにこにこしていたし、でも餃子は爆発していなかった。

2日目は前日よりもさらに山の上。今にも振りそうな重たい鉛色の空。集合は6:45だったけど5分遅刻した。今日の我々のお役目はちびっこエキストラを山まで車に乗せてゆく運転手。7時前だというのにものすごいハイテンションの子供たちに二日酔いの頭や目がきりきり痛んだけど、とてもきついカーブの続く山道だったので寝ぼけてもいられず、自分よりどうみても年下のママに最近の山形エキストラ事情など質問しながら道を急ぐ。庄内映画村の認知度効果か、山形は今だにロケブームは続いていて、有名人の出る作品選り取り見取りだそうな。「今日は『感染列島』の監督だから来たんですか?」と聞いたら「いえ、なんかぁ~小さい子供が必要だって頼まれてぇ~、っていうかぁ今日って誰か有名な方は来るんですかぁ~?」、ママはギャルなので後部座席でずっとお化粧していた。『感染列島』は観ていないと言われてそれ以上お伝えする情報はなくなってしまった。現場に到着するとすでにパラパラ雪がチラついていて、お目当ての俳優さんが到着するのを待って下山しようかと思ったけれど、近くのロッヂでピザを食べてコーヒー飲んで、「山形で『頭脳警察』を上映する会を結成するかどうか」の話し合いをして、気がついたら外は大雪になっていたので慌てて下山。1日目に比べて特に新しい体験や刺激もなく、おかしなくらいまったりとロケ体験は終わってしまった。

さすがに夜遊びする元気もなく、帰宅して爆睡。その日のうちに帰ろうかと思ったけどひどく疲れて寝入ってしまった。久しぶりにBSが映る実家で「酒場放浪記」を見た。

帰りの朝に近くの温泉に行き、浸かって思ったことは「あああー、こういうチームワークある中で上映会やりたかったなああああー」、頭脳警察は難易度高いやろか。

東京に戻るとすぐ仕事→腰痛再発→カイロ通い→ドキ山東京打ち上げなど、身も心もどろどろになって今日がある。

よせばいいのに、である。

・『樋口一葉』(並木鏡太郎監督、1939年)…山田五十鈴は素晴らしいのはもちろんのこと、途中「たけくらべ」の段で登場するデコちゃんのかわいらしさといったら感嘆の声が出そうになったくらい。しかしあどけなさの中にもしっかりと芯のある様子が伺えて(子供ながらに立ち姿がきれいであったり、カメラに向ける顔の角度がどきりとするし、目にスターの輝きが)さすがと思った。一葉のはかない人生に、知りながらも映画で見て心がきゅんきゅん痛んだ。

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